男性が育児休暇を取得の実態~取得方法と育児給付金について

育児休暇と聞くと女性が取得しているイメージが強いが、実は男性でも取得できる。もちろん女性ほど取得率が高いものではないが、育児・介護休業法では子供が誕生した日から、1歳に達するまで申出により育児休暇の取得が可能となっている。

そういった制度がなくても、正社員であれば取得できる方に該当するため、会社は申出に対して拒否することはできない。

男性の育児休業制度について

最近は男性の育休取得者が増加している。子育てが妻に偏りがちになってしまう家事の負担を夫婦で分担することが目的。育児休暇については、妻が専業主婦及び取得中だったとしても、男性は取得することができる。

育児・介護休業法で定めた両立支援制度

男性でも受けることができる育児・介護等の両立支援制度は以下の通り。

  • 育児休業制度
    子供が生まれてから1歳になるまで取得可能。
  • 短時間勤務制度
    3歳未満の子供を育てる方は、1日6時間勤務を利用できる。
  • 子の看護休暇
    小学校入学前の子供のために年次有給休暇とは別で、1年につき5日間、子供が2人以上であれば10日間、看護のために休暇を取得できる。
  • 時間外労働の制限
    子供が小学校に入学するまでは1ヶ月24時間、1年150時間を越える時間外労働を制限。
  • 深夜業の制限
    子供が小学校に入学するまでは労働者の請求により、深夜業を制限。
  • 不利益取扱いの禁止
    育児休業を取得したことを理由で解雇することは禁止されている。

厚生労働省

育児休暇の取得方法と育児休業給付金について

育児休暇は取得日の1ヶ月前までに申し出

育児休暇を事業主に申し出る場合、育児介護休業法に基づき、原則1ヶ月前までに申出をする必要がある。しかし出産日が前後する場合のみ1週間前までに申し出ることも認められている。

出産予定日を記入する際は、出産日を記入して育児休暇を申請可能。書類に関しては1ヶ月前までで構わないが、早めに直属の上司に相談しておくとスムーズ。

育児休暇の申出と同時に育児休業給付金を申請する

育児休業給付金は受給資格確認票と育児休業基本給付金の申請書を事業主に提出することで支給される。支給日は育児休暇が開始されてから約2ヵ月後。また支給期間は子供が1歳になるまでの1年間である。支給される頻度は2ヶ月に1度、2ヶ月分まとめて口座に振り込まれる。

育児休業給付金の支給額について
育児休業を開始した日から6ヶ月目までは月収の67%、7ヶ月以降からは50%。また月収は育児休業を開始する前の給与6か月分の合計金額を180日で割り、1ヶ月に当たる30日を乗じた額。また育児休業給付金の支給額で計算される月収に関しては残業手当や通勤手当、住宅手当などの諸手当を含んだ合計金額になる。

男性が育休を取得するメリット

  • 家事の負担を軽減できる
  • 幼児の成長を目の当たりにできる
  • 育児に対する理解が深まる
  • 子供のなつきが早い

産後の女性は体力面だけでなく精神面も不安定。中でも子供の夜鳴きによって睡眠も十分に取れない状況となっている。そんな中男性が育児休暇を取得することで、妻をサポートできる。また子供と触れ合う時間が長くなるため、家族のつながりを実感できる。幼児の成長は非常に早く、その日々の変化を目の当たりにできることも魅力だ。

男性が育休を取得するデメリット

  • 仕事のブランクが生まれる
  • 給与が半減する
  • パタハラを受ける
  • 会社に負担がかかる
  • 取得しにくい

男性が育休を取得すると、6ヶ月~1年と会社を休むことになる。そこまで長期で休んでしまうと、仕事へのブランクが生まれ、感覚を取り戻すことが難しくなる。またいくら育児給付金を支給されているからといっても、月収の約半分で生活をしなければならず、肝心の家計を圧迫してしまうため金銭面における余裕がないと取得のきっかけがうまれにくい。

また男性の育休について偏見を持っている会社も多くパタハラを受ける可能性もある。

パタハラとは

「パタニティー・ハラスメント」の略で、父親を対象にした、男性の育児参加を会社の上司や同僚などが阻害する言動や行為のことを言う。

【パタハラの事例】

  • 育休が原因で出世コースから外された
  • 復帰したときに仕事を与えられない
  • 妻だけしか育休の取得を認めない
  • 復帰後に転勤を命じられる

育休を取得する男性は今後増える

男性の育休取得は法律によって定められた正当な権利。しかしその取得率は2.65%と低く、女性の約1/40(厚生労働省「雇用均等基本調査」)。数値だけ見れば低いと感じてしまうが、それでもその推移は年々上昇している。

この取得率は2020年までに13%まで引き上げることを内閣府の数値目標として掲げてられており、少子化社会対策の重要な役割を担っている。その取り組みの1つとして、2017年1月に育児・介護休業法が改正され、より男性が育児休暇を取得しやすくなった。こうした対策は今後も推進される傾向があり、年々男性が育休を取得しやすくなるだろう。