レッドウィングは1905年にアメリカのミネソタ州で創業され、ワークブーツの第一人者と言われている人気ブランド。アメリカの自社工場で伝統的な製法を用い1つずつ丁寧に仕上げられている。ブーツブランドの中でも知名度や人気はアメリカのみならず世界でもトップだ。
レッドウィングの魅力と種類
日本ではレッドウィングジャパンにより日本人の規格に合わせて作られているためフィットしやすい。海外から輸入するものと国産品では型番やモデルが多少異なる。
レッドウィング最大の魅力はソール。アウトソールには天然ゴムを使った分厚いトラクショントレッドソールを用い、軽量で足音が立ちにくい。天然ゴムによる高いクッション性で、長時間の歩行でも疲れにくい。またアウトソールとインソールの間にコルクが詰められ、履く度に自分の足の形に整形され馴染む。レッドウィング独自のソール技術が長く人気を集めている所以と言える。
Classic Work
ハンティングブーツとして開発されたこのブーツはアメリカを代表するロングセラーのワークブーツだ。アウトソールは分厚く白いトラクショントレッドソールで、丈は踝まで隠れる6インチとなっている。この6インチと8インチの丈がブーツでは主流の形となっている。
つま先まで縫製されたモックトゥと丸みの帯びたラウンドトゥの2種類から選べる。
Beckman Boot
無骨なデザインのClassic Workに比べて、上品でスマートな印象のあるブーツ。レッドウィング創業者の名前が付いたこのブーツは、フォーマルな場でも履けるものをモチーフに作られた(日本ではあまりフォーマルな形ではないが…)。1920年に掲載されているレッドウィングのカタログには、当時のドレスシューズに唯一履かれていたと記載されている。Classic Workのラウンドトゥに似ているが、使われている革に上品な光沢がある。
Caverly Chukka
ワークブーツをメインに展開していたレッドウィングで、Beckman Bootの生産を皮切りにできたドレスシューズがこのキャバリーチャッカである。見た目はチャッカブーツだが、アウトソールがグロコードメダリオンソールとなっており、ラバーソールに紐を混ぜて成型したため模様が波打つように凸凹している。そのためグリップ力に優れ、雨で濡れた平らな路面でも滑りにくい。
Mil-1 Blucher Oxford
Mil-1 Blucher Oxfordは6インチから8インチと踝まで隠れる丈のブーツがメインとなり展開されていた中、短靴のニーズが高まりビジネスシューズであるプレーントゥを形にした。スーツに合わせやすくビジネスシューズに用いられることの多い。またソールはグロコードメダリオンソールとなっているためグリップ力が高い。
Mil-1 Congress Boots
踝まで隠れるブーツカットで、靴紐のないサイドゴアブーツ。後にチェルシーブーツとも呼ばれるようになった形だ。横の伸縮性のあるゴア(スパンデックス)を引っ張りながら足を入れる。水が染みこみにくいためレインブーツとしておすすめ。
Lineman
電線工という意味を持つこのブーツは、危険な作業を行う方の足をしっかりホールドするためにつま先まで紐が通るように作られている。独特なフィルムがコアなファンから人気がある。ソールが二トリルコルクと言われるゴムとコルクの合成されたものだ。耐久性に優れておりゴムソールの中でも磨り減りにくい。
Super Sole
1960年代にブーツの大量生産、大量消費による大きな流れがあり、ミシンで縫い付けていたアウトソールより低コストでできる接着剤で付けるだけのセメント製法のシェアが伸びた。その当時にできたのがこのブーツだ。セメント製法では接着しにくい高品質オイルレザーを鋳型にセットして、そこに発泡ウレタンを流し込み成形してできた。見た目の割に軽量で、グリップ力・耐久性・クッション性に優れている。
ENGINEER
鉄道機関士のために設計されたブーツで、靴紐だと引っかかる恐れがあるため足首と履き口のベルトでホールドするようになっている。長靴のように履き口が大きいためブーツインしやすい。カジュアルな服装だと合わせにくいものの、バイカーズファッションとして人気が高い。
起毛素材も人気。
ワークブーツからビジネスシューズと幅広く展開
ワークブーツとして有名なレッドウィングだが、ご覧の通り幅広く優れたものが多い。カジュアルな服装だけでなくスーツとも相性の良い革靴もラインナップ。工場で働く方の靴を作ることがきっかけでも、100年という歴史の中で世間のニーズに合わせて作り続けているのが人気の秘訣と言えるだろう。
ブーツとしてここまで長く人々から愛されるブランドは数少なく、今後も世間のニーズに合わせながら様々なデザインの靴を展開してくれるだろう。