【バージニア】起毛させた革靴を得意とする国産ブランド

バージニアはセレクトショップのハイブリッジインターナショナルが独自で展開する国産ブランド。男性雑誌UOMOやLEON、Bebinなどに取り上げられ、20代後半から30代にかけて人気が高い革靴だ。イタリアやポルトガル、スペインに工場を置いているため、国内での認知度は低い。

バージニアの特徴と種類

バージニアは伝統的なアメリカのつくりとアウトドアスポーツをベースに製作。名前は「無垢な」「純粋な」という「Virgin」が由来。中でもスエード生地を使用した革靴を得意としており、バージニアの代名詞と言われている。

またバージニアはファクトリーブランドとして、ハイブランドと同等の品質で安価に靴を生産している。

ファクトリーブランドとは
ほとんどのハイブランド製品が他の工場に生産を委託している。一方自社工場だけで一貫して生産しているのがファクトリーブランド。ハイブランドの会社から依頼を受けるほどの技術ある職人がその生産に携わっているため、仕上がりに関しては文句なし。

ヌバックスニーカー

スリッポン式で踵部のドローコードで足首に絞って固定することができるスニーカー。表面の生地はヌバックでトゥ部分に通気穴がある。そのため分厚く通気性の悪いヌバックでも、蒸れにくいようになっている。

またアウトソールには合成ゴムではなく、天然ゴムを使ったクレープソールとなっている。天然ゴムならではのふんわりとしたクッション性がありグリップ力にも優れているため、長時間履いていても疲れにくい。この履き心地の良さは合成ゴムでは味わえないものとなっている。

スエードとヌバックの違い
スエードとヌバックはどちらも革をクロムなめしして起毛させたもの。そのため見た目だけでは判断しづらいが。スエードは革の裏面を使っており、ヌバックは表面を使っている。裏面を使っているスエードのほうが、肉と接触している繊維がラフな面を使っているためキメが粗くなっている。一方表面のヌバックは緻密な繊維層に近いところを使っているので、キメが細かくなっている。

レザーモックブーツ

バージニアで長く愛されているモックブーツ。厚手で柔らかいシボ革を使用し、内側はボア素材、防寒力が高く寒さの厳しい冬でも活躍する。アウトソールはゴムで大きく凸凹しているため、グリップ力があり氷付いた路面でも滑りにくい。

また履き心地に優れており、ブーツにしては軽くスニーカーを履いているような感覚に近い。履き口が大きいためスキニーパンツをブーツインしたり、ブーツカットのパンツで被せるのがおすすめ。

シボ革とは
革をもんだようにわざとシワを出した仕様にしたことを言う。このレーザーモックブーツは八方もみ革と呼ばれているもので、さまざまな方向からもんだようにシワが付いている。

スエードやヌバック生地の靴を買うならバージニア

バージニアは生地にヌメ革やオイルレザーを使ったものが少ない。主に使用しているのがスエードやヌバックといった起毛されたものだ。そのため手入れが難しく、汚れやすいという欠点がある。しかし起毛された独特のツヤ・毛並みは他の革では感じることはできないものとなっている。