スペインの革靴はヨーロッパ各国では有名であるが、そんな中でもスペインの発祥のブランド靴として他国で成功したのが「ヤンコ」である。
カルミナでも使われている「グッドイヤーウェルト製法」で作られており、クッション性にも優れている。デザイン・製法・素材の三拍子揃ったスペインを代表する革靴について紹介しよう。
ヤンコの特徴と種類について
ヤンコの特徴
ヨークソールという複合ソールが最大の特徴である。レザーソールとラバーソールを組み合わせてアウトソール(足底)に使うことで、ラバーソールの耐久性・レザーソールの通気性の2つの面を持ち合わせている。ヤンコはヨーロッパでは最大手ブランドとして有名で、そこから独立して新たにブランドを立ち上げる者などが出ている。そのひとつがカルミナである。
ヨークソールについてもっと詳しく?
赤い◯で囲った土踏まず部分のみにレザーソールを使い通気性を高めたものである。つま先・踵の部分に関してはラバーソール(ゴム)を使っており耐久性にも優れている。複合ソールとも言われている。その先駆者がヤンコというわけ。もともと下地に使うラバーソールを2重に厚めに張り、湾曲する土踏まず部分にかけて薄くなってしまった部分にレザーソールを張り全体の厚みが均一化のある作りとなっている。最近では、日本の靴メーカースコッチグレインもアウトソールに力を入れており同じように複合ソールを開発している。
ヤンコの種類
ストレートチップ
革:牛
作りは至ってシンプルである。「ヤンコ」の革靴全てに複合ソールが使われているわけではなくこちらの革靴の靴底がレザーソール・複合ソールの2種類ある。価格も同じでソールだけが違うものとなっている。
内羽根パンチドキャップトゥ
革:牛
つま先部分の縫い目部分に穴飾りの装飾をしたものをさし、ストレートチップにちょっとしたオシャレな印象を与える。
内羽根セミブローグ
革:牛
「パンチドキャップトゥと何が違うの?」と思うかもしれないが、穴飾りの量が多くよりカジュアルになる。
ヤンコはどんな人に向いてる?
レザーソールより耐久性を求める人にヤンコは最適だ。耐久性を高めるにはラバーソールに張り替えることになってしまうが、少しでもレザーソールの通気性を兼ね備えながら耐久性を求めると「ヨークソール(複合ソール)」になってしまう。値段は決して安いものでもないが、独自の製法で作られている技術力と最大手のブランド力が値段を引き上げていると考えると仕方ないのかもしれない。