マドラスはイタリアのシューメーカーと技術提携して作られた革靴。屈曲性に優れたマッケイ製法を得意としており、日本人の幅広の足に合うように作られていることと靴ブランドとしては安価に抑えられている。
また余談だが、マドラス社の社長である岩田達七氏は人気アーティストであるEXILEの岩田剛典さんの父親としても有名である。創業90周年を迎えた際にマドラス社と岩田剛典さんの所属する慶應義塾大学とのコラボでシューズブランド「JADE」を展開させた。
マドラスの特徴と種類について
マドラスの特徴
マドラス創業当時からアメリカの製靴機械を導入し、日本の製靴産業を近代化させた。手作業が基本となっていた靴づくりでの省力化と自動化に取り組んだ。また熟練された職人の技と最先端の機械技術を駆使して作られている革靴である。全ての工程を機械に任せるのではなく、職人技を必要とするシーンでは濃淡を加えて熟練技を施す。
マドラスの追求
足を酷使する日本人のために、人間工学に基づき吸湿性に優れたインソールや消臭効果のある内部工程といったことにも考慮されている。イタリアのシューメーカーとの業務提携による技術かつ日本人に合わせたつくりはどちらのも長所を組み合わせた一品である。また、工程部分では機械も使用しており大量生産も可能にした。何年、場合によっては何十年と履く革靴であっても、革靴の値段が5万円を超えてくると中々手を出しづらいが、マドラスであれば新入社員でも手の届く価格設定、かつ長持ちする革靴の設計になっている。
マドラスの種類
ストレートチップ
革:カーフ
ゴアテックスが使われており防水・防塵性にも優れている。また、軽量かつ履き心地にも考慮された革靴だ。
プレーントゥ
革:カーフ
少し上品に装飾もレースもないプレーントゥはシンプルな上に上品さを兼ね備えている。伸縮性もあり軽くしなやかなつくりとなっているため、保湿などのケアを怠ってはいけない。
モンクストラップ
革:カーフ
シングルのモンクストラップがまた上品である。つま先にかけてすこし色にムラを出し革独特の感じがある。
マドラスはどんな人に向いている?
3万円以下の革靴としては高い技術力、コストパフォーマンスの高さを感じることができる。革は牛革だが、カーフもコードバンに負けず柔らかく扱いやすい。最高級と言われている革靴はどれも10万円近くするものでもあり、全て手作業のオールハンドメイドで生産量が限られていることも値段が高い理由になる。しかしマドラスは技術力を維持しながら機械化にも成功したのでここまで価格が抑えられているのだ。
営業マンとして求めるべきは機能性だけでなく、手頃な価格で抑えられていることも重要になってくるだろう。