「ファブリーズで洗おう」
こんなCMを見たことがあると思う。結論から言うと、ファブリーズやリセッシュを革靴に使用するのは絶対NG。
最近のファブリーズのCMを見ると、どんなものにもファブリーズをかけていい、みたいな思い込みをさせる描写に映るが、革靴に使用してはいけない。化学成分によって革の色素が落ちてシミになったり、剥げてしまうことが考えられる。
ファブリーズの消臭の仕組み
厳密に言うと、ファブリーズは「消臭」しているのではなく、ニオイ成分を化学変化させ、ニオイを変えている。「変臭」と言った方が正しいかもしれない。
例えば常に臭い状態にある下駄箱や、トイレに消臭剤をおいても、ニオイがあまり取れなかったり、逆に変なニオイになってしまうことがあると思うが、これも同じ理由。ファブリーズに含まれる化学物質が、ニオイ成分と混ざり合った結果である。
革靴にファブリーズをかけても消えない理由
同様に、消臭スプレーを革靴に何度もかけても「いい香り」になったり「消臭」させることはできない。むしろ余分な成分を含ませてしまうことでニオイが強くなったりすることがある。
革靴に消臭スプレーは使用すると革が変形する
革でできている革靴に、布等に効く薬剤が入ったファブリーズ・リセッシュをかけると革を変質させ痛む原因になる。あくまで、ファブリーズ・リセッシュは布製品のに使用すること。革靴はしっかりとした手入れでニオイを消臭すること。
「革靴が臭い」のは手入れ不足の証拠
「足が臭い」のではなく「革靴が臭い」という場合は手入れ不足の確固たる証拠。
本来革靴は毎日手入れを行い、一度履いたら3~4日以上間隔を空けるのが基本。恐らくあなたは、手入れもろくにせず、雨の日も、汗をたくさんかいた日も、毎日同じ靴を履き続けたのではないだろうか。その結果が「ニオイ」となって革靴が悲鳴をあげているのだろう。
一度染み付いたニオイを個人レベルで抜き取るのは至難の業。クリーニング業者に頼むしか方法はなく、個人で行う場合は革が傷むのを覚悟の上で丸洗いするしかない。