私は、人の足元を目で見て、耳で聞いて革靴の状態が何となくわかる。
革靴は基本的に毎日手入れをしないといけないが、その手入れを怠り緊急性を要しているとき、2つサインを出す。一つはカビ。革が劣化してきたり、濡れた後の手入れができていないことを教えてくれる。
二つ目は、今回のテーマである「音」。
革靴がきしむ音を鳴らしているとき、栄養が足りず劣化が著しく進行していることを教えてくれる。
「ギュッギュッ」ときしむような音の場合
革靴から「ギュッギュッ」と、きしむような音がなったらそれは栄養不足のサインである。
これは手入れ不足の靴や新品の靴に多い。油分・水分が不足し、革が硬化し乾いてひび割れが始まっている。
手入れ不足の靴
手入れ不足を実感している方は即座に手入れを始めること。ひび割れ・シワがひどいものは再起不能なのでさっさと捨てる方が効率的。一度できたひび割れやシワは革靴においては絶対にもとに戻らない。
新品の靴
以前も解説したが、新品の靴は新品のようで新品ではない。工場で革靴が作られた瞬間が「新品」であり、そこから店頭に並ばれ実際に売れるまで、何の手入れもされていないため革の劣化は進行している。
革靴を購入したらすぐに手入れをしなければいけないことを覚えておこう。
>>>新品の革靴の手入れ方法~履き始める前に必要なメンテナンス
「キュッキュッ」と擦れるような音の場合
これも新品の靴でありがち。革靴の底が、二重構造になっていることから革同士が擦れて「キュッキュッ」と高い音が鳴る。その音こそ新品の証と思う人もいるが、気になるようであれば靴の修理専門店で直すこともできる。
女性社員から大ブーイングを受ける歩き方
踵部分がコルクやレザーでできている革靴は、日本のアスファルト天国において「カツカツ・コツコツ」とよく響く。またオフィス内も防音の絨毯が敷いてあれば問題ないが、タイルのところでは要注意。
この音を魅力的・カッコいいと思って意図的に鳴らしている社員も多いかもしれないが、靴の早期劣化につながるので絶対にやめた方がいい。正しい歩き方で歩行していれば革靴の音はならない。
また何と言っても女性社員からのブーイングがすごい…。
課長!○○さんのあの“靴の音”!!
ウザいんで注意して下さい!!
これは私が実際に女性社員らから言われたこと。
私もこの音を鳴らす行為が「靴の劣化」に繋がるということを知るまでは、恥ずかしながらカツカツと気分よく鳴らしていた時代もあった。
男性としてはあまり気にならないところであったが、まさか女性からこのように思われているとは…。
男性社員諸君、悪気が無いのはわかるが、気をつけよう。