革靴は洗うことができる。夏休みや年末など、まとまった休みが取れるときは是非革靴の丸洗いを実践してみて欲しい。
水に革靴をつけると革が伸びてしまうのではないか?乾燥させるとカピカピに硬くなってしまうのではないか?と思うかもしれないがそんなに革靴の革はヤワじゃない。
そもそも「革」は自然の牛の皮。雨ざらしになっていた時もあるだろうし、元が水には強い性質を持っている。伸びたり劣化したりというのは、履いている時に限ることなのだ。
革靴の丸洗い方法
ここで紹介するのは、水に濡れても色ムラにならない黒の革靴を丸洗いする方法。
茶系や赤系、明るめのベージュなどの革靴を洗うのは、黒系の革靴に慣れてきてから実践した方がいいだろう。
①ブラッシングして汚れを落とす
先に、大まかな汚れを豚もしくは馬ブラシでブラッシングする。
②固形石鹸を溶かした水に漬ける
固形石鹸を桶に溶かし、石鹸水を作る。そこに革靴を浸して手もみ洗いする。表面の革から内部の中敷きまで染み込ませてじゃぶじゃぶ洗おう。
ボデイソープを水洗いに使用することを推奨しているサイトもあるが、当サイトではあまりおすすめしない。ボディーソープには脂溶性汚れを落とすための毒性が強い成分が含まれ、革靴の色落ちに繋がりかねない。足は皮脂腺が指の付け根にしか存在しないため、油汚れはほとんど付着しない。そのため水溶性汚れを落とす固形石鹸の方が色落ちを防ぐことができる。革靴に残っているオイルも固形石鹸で十分落とすことができる。
③風通しの良い日陰で乾かす
流水で石鹸を全て落とし終えたら、風通しの良い日陰で乾かす。完全に水分が抜けるには3日ほどかかる。1日乾かしある程度水分が抜けたら、このタイミングでシューパーや新聞紙などを詰め込み形を整える。それからまた2日程度乾かす。
④完全に乾いたらオイルで栄養補給
完全に水分が乾いたら、水を固く絞ったタオルで靴の表面を拭き、適度な水分を与える。その上からオイルで「フタ」をする感覚で栄養補給していく。スキンケアと同様、皮は適度な水分・油分のバランスで保たれている。
水で洗うことの利点
・革靴の中まで洗うことで、ニオイの元から消臭することができる
・雨シミやしつこい汚れを落とすことができる
・靴底の細かい隙間の汚れを落とすことができる