最近では通販で革靴を購入する方が増えている。ABCマートやZOZOタウンなどのファッション通販サイトでは、革靴の返品を無料にしているところも増えてきており、非常に便利になってきた。しかし、「返品無料」という看板があったとしても、実際に注文してしまったらそのモチベーションというのは結構冷めてしまうのが現実ではないだろうか。
革靴の横幅がきつかったり、なんとなくイメージと違ったり…。そんな時の対処法を3つほどまとめてみた。
- 革靴の革を伸ばす
革靴は伸縮性に富んでおり、基本的には「伸びる」。従って、我慢できるほどのきつさであればオイルやクリーム、シューツリーを使って革を伸ばすのも手。 - 返品する
履いた瞬間に「これはやばい」と感じたらすぐに返品する。 - オークションやフリマアプリで売ってしまう
「返品無料」の通販サイトが増えてきたが、その期間が「1週間以内」であったり「返品対象外」であるところも多い。そうした時はオークションやフリマアプリで捌いてしまった方がお得。
革靴は少しきつめを買うのが本当にベスト?
革靴のサイズは少し小さめのものを買うのが主流。通常、横幅や甲の部分の革は形状記憶のように革に伸縮性があるため、多少きついものを買ったほうが革が伸びて足にフィットしやすい。
しかし、小さ過ぎても問題。目安は、少し薄手の靴下を履いていき余裕があるくらいが丁度良い。革が伸びるまで靴下の厚さで調節することも1つの方法である。徐々に伸びていくにつれて、薄い靴下から普段の厚さに変えていこう。
クリームやオイルで革を伸ばす
あまり知られていないが、新品の革靴を購入したらまず手入れする。革靴は生き物であり、通常、履いていなくてもオイルやクリームで栄養を与えないと腐ってしまう。今手に届いた新品の革靴は、新品のようで新品ではない。なぜなら私たちの手元に来る前は、倉庫でじっと眠っており、オイルやクリーム等で全く栄養が与えられておらず、乾燥状態にあるからだ。
従って、履いた瞬間に「少しきつい」「硬い・痛い」と感じるのはある種当然のこと。革靴が届いたらまずオイルやクリームで革に水分・油分を与えて、息を吹き返させよう。それでも痛い・硬い・きついと感じる場合は、次の策を考える。
返品の判断基準
履いた瞬間「あ、やばい」と感じたらすぐに返品すること。最初にまとめたオイルやクリームでメンテナンスしてしまったら、中々返品に応じてくれないことがあるので、これだけは覚えておこう。
返品チェックリスト
- 本当に返品無料?
革靴の通販サイトでは「返品無料」とあるところが主流だが、最近では期間が定められているケースが多い。革靴が家に届いたらすぐに履き心地をチェックする。オイルやクリームでも無理だと感じたらすぐに返品処理をすること。 - シューホーンを使っても履けない
シューホーンを使っても履けないほどきつい革靴はどんなに頑張っても無理。素直に諦めて返品しよう。 - 紐靴やストラップタイプではない
スリッポンタイプ(紐やベルトがない)の革靴は、調整ができないタイプ。履けない場合は諦めよう。
オークションやフリマアプリで売る
オイルやクリームで手を加えてしまった革靴は返品対応に難色を示す通販サイトも多い。しかしそれで泣き寝入りしてはダメ。そうした時はヤフーオークションやメルカリなどのフリマアプリで販売してみよう。少し手を加えたぐらいであれば、定価の50~80%程度で売ることができる。
購入価格と同価格で売ることは正直難しいが、1円も返ってこないという自体は避けられる最終手段。
メルカリで革靴を販売してみよう
メルカリは、FacebookやEメールアドレスで簡単に登録でき、商品の写真を撮り説明文を記載し、価格を自分で設定するだけで売ることができる。ネット版のフリーマーケットのようなものである。
商品説明の記載方法
「新品で購入しましたが、サイズが合わず出品させて頂きました。室内でサイズ確認のため、履きました。また小さかったため手持ちのオイルを塗って革を柔らかくしようとしましたが自分の足には合いませんでした。外では履いていないため、商品状態はほぼ新品と同様です。」
と説明欄に経緯を記載しよう。ここで「全くの新品です」などと虚偽の情報を記載すると後々のトラブルに発展する。完全にこちらが悪いので、商品だけ取られて料金も手に入らないということになりかねない。
商品状態 | 「未使用に近い」を選択。 一度手を加えているため、新品や未使用品として扱うことはできない。 |
配送料の負担 | 「送料込み(出品者負担)」を選択。 送料は出品者負担にした方がすぐに売れやすい。 |
値段 | 定価より1000~2000円程下げた価格に設定。 フリマなので「定価で買いたい」という人間はほぼいない。新品なら公式サイトで買おうと考えるのが普通。 |
発送までの日数 | 「2~3日で発送」を選択。 発送日数は短ければ短いほど有効だが、自分のスケジュールとの調整を考えて設定しよう。日数を守れないとクレームになりやすい。 |
良い革靴でも無理して履かない
足に馴染むまで我慢して履き続けると靴擦れを起こし、その革靴を履くのが嫌になってくる。「少しきつめ」という意味は足に密着しており、多少の捨て寸が用意されている履き心地のことをいう。
意外と私のような革靴マニアほど革靴を通販で購入することが多いため、こうした一通りの「返品マニュアル」というのは頭に叩き込んでおいたほうが良い。また「革靴を返品できる」という事実すら知らない人が多い。せっかく購入した革靴が誰にも履かれること無く靴箱にしまわれるのは非常に胸が苦しい。
良い意味で「返品サービス」はバンバン活用し、革靴がきつくて入らないというときも落ち着いて対処しよう。