革靴の寿命は?ずっと履き続けられるパートナーに仕上げる手入れ方法

革靴の寿命は一般的に2~5年と言われている。そもそもが動物の「皮」であるため寿命は存在する。しかし値段や材質、手入れの頻度で前後し、丁寧に扱っていればそれこそ10年~20年と長持ちさせることができる。

特に私が持っている革靴で一番長いものは入社1年目の初ボーナスで買ったもので、かれこれ15年になる。もちろん毎日履いている訳ではなく、1周間のローテーションの中で履いている一つであるため、純粋な期間としてはもっと短い。

革の寿命を決めるポイント

靴の寿命を決めるのはあなた次第。良い革靴でも、手入れを怠ると半年でダメになってしまうことも。

毎日同じ靴を履かない

革靴は最低でも4足用意しよう。革靴の寿命が1年ともたない原因は、毎日同じ靴を履いていることによるもの。人間の足は、1日にコップ1杯分(200~300ml)もの汗をかいてしまい、おまけに革靴であれば湿度は常に100%。毎日履いていれば、革靴は常に生乾き状態で劣化・酸化・腐敗を引き起こしてしまう。

高い革靴ほど壊れやすい
「値段が高ければ丈夫・壊れない」そのように思っている人は多いのではないだろうか。実は、値段が高い革靴ほど劣化しやすい皮革が使用されている。その代わり磨けば最高の輝き・ツヤを演出してくれるツンデレな素材(カーフなど)。高い革靴ほど手入れが必要であることを忘れないように。
外国製の革靴は丈夫?
「外国製」と一括りにしてしまうと判断できないが、比較的丈夫で繊細な作りのものが多い印象はある。しかしそこには日本の縫製技術が密かに使われていたりするため、「わざわざ」外国製のものを履く意味はないと思う。手入れ方法や革靴についてよくしらない人はリーガルやスコッチグレインなど日本製で問題ない。また外国製の革靴だと「皮革」にかかる関税の影響で値段が高騰している。日本製の2~3万の革靴は、外国製の5~10万のものに匹敵する。

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2016年4月15日

靴底のかかとは修理して使う

どんなに手入れを行っても、靴底かかとについては消耗品であるため、張り替えが必要になる時がくる。私が15年履き続けている革靴は5回革底の張り替えを行っている。履く頻度にもよるが、靴底の寿命はもって2年というところだろう。

靴底のかかとのヒビ
かかとのヒビについては修復不可能。ヒビが入ってしまった場合は全部を張り替えなければいけないため歩き方やメンテナンス、ローテーションに特に気を付けたい。

モンクストラップのストラップが破損した場合

ベルト仕様のモンクストラップでは、ベルト(ストラップ)部分がちぎれてしまうことがある。ちぎれてしまった場合は修復不可能でどうにもならない。また金属部分の酸化による腐食で革も傷みがち。モンクストラップの革靴は劣化が激しいため寿命としても短めである。

どうしても履きたい場合は、ベルト部分の金属の酸化を予防すること、メンテナンス時はベルトを開放し、しっかりオイル補給することが重要となる。モンクストラップは紐が無いため脱ぎ履きが便利という反面、メンテナンスの手間がかかるというデメリットがある。

紐の通し目がちぎれた場合

靴紐をきつく縛りすぎたり、経年劣化によって、紐の通し目がちぎれてしまうことがある。修復は専門業者に依頼すれば可能だが、そこまで使ったのであれば買い換えた方がいいかもしれない。

日々のメンテナンスで革靴の寿命が決まる

革靴には寿命がある。

それを伸ばすも縮めるもあなたのメンテナンスにかかってくる。それには、革靴独自の特徴や、革の材質、あなたの仕事・環境・職種などによって異なり、たった1つの方法や「これさえすれば」というものでもない。

長く付き合っていくためには、その革靴を知り、我が子のように扱っていくことが重要である。