「仕事を辞めます」と伝える相手は意外と重要。
なぜなら、残される側である先輩・上司の評価に影響するからである。例えば私も課長のポストにあるが、部下が私を通さず、私の上司である部長に「辞めます」と伝えにいかれたら、課長である私に何か問題があるのでは??と部長や周りの社員が感じるのは普通のこと。
部長が「なぜお前を通さないんだ?どうして辞めるのか聞いてるか?」と言われた時、私が何も答えられないというのは、明らかな管理不行き届き。辞めるあなたにとっては関係ないかもしれないが、会社は「辞めます」と言ってからスパっと辞められるわけではないので(最低1~2ヶ月)、気まずい思いをするのはあなたになる。
逆に、その上司に一泡吹かせてやりたい、これまでの恨みをぶつけたい、というときは確かに使える技…。
会社を辞めるとき、まず伝える相手
一番最初に伝えるべき相手は直属の上司(又は先輩)。役職等が無くてもOJT等であなたの管理責任がある先輩がいればその先輩に伝える。
日本の縦社会はもうどうにもならないが、この面倒くさい仕組みにならって辞意を伝えるのが一般的。理由は冒頭で解説したように、管理責任問題。
・知らなかった
・聞いてなかった
・気付かなかった
ということを残された先輩たちは上司に対して言いたくない。立つ鳥跡を濁さずと言うが、後処理だけはしっかりしておきたいところ。
上司に辞意を伝えるとき、先輩が付き添ってくれることも
辞意を伝えるべき上司(課長・部長クラス)に話をするとき、優しい先輩であれば一緒になって説明してくれることもある。
一緒に説明してくれることで、今更引き止められることもなくなるだろうし、辞める意志を的確に伝えることができる。平社員が課長・部長クラスに辞める意志を伝える時、なんだかんだうやむやにされたり、次の職場が決まってなかったりするとうまく説得されてしまうことも多々ある。
先輩に伝えておくことで部署異動できる可能性もある
例えば次の職場が決まっておらず、人間関係や仕事の中身でうまく行かず退職を考えている場合、先輩や上司が人事に相談してくれることもある。
私も人事の人間だが、「会社を辞める」という手続きはまあまあ面倒くさい。しかし部署異動でなんとかなるなら、それで済ませたいのが本音。だから人事に相談しに来てくれるのは、別に悪いことではないのだ。
先輩・上司を通さず人事に直で辞意を伝えるのはNG
社員(ここでは平社員を前提)が会社を辞める旨を伝える一般的な流れは、
①当人→先輩
②当人・先輩→上司
③上司→上司の上司
④上司の上司→人事
というフローになる。大きな会社だと、人事というのはかなり大きな決定権を持っているため、当人から人事に直接伝えてしまうと、①~④の間にいる人間全員が「管理不行き届き」として評価が落とされる可能性があるのだ。
何度も言うように、辞める当人としては確かに関係のない話。しかし、世間は本当に狭い。転職先の会社で今の会社と取引が全くない(今後も)なんてことはあまり考えにくい。また、大体の企業が東京で仕事をしているので、町中で顔を合わせることも珍しくないのだ。恨みがあれば別だが、穏便にことを運びたい場合は上記の手続で話を進めていってほしい。