大企業よりボーナスが高い中小企業の特徴 

正直なところ、大企業の方が中小企業よりボーナスが高いと思っている人が多いと思う。

しかし大手でもボーナスが安定してもらえる保証はなく、最近では中小企業のボーナスが大手より高く支給されることもあるという。ボーナスを基準に転職先を選ぶのであれば、大企業・中小企業というくくりを辞めたほうが、転職を成功させやすいかもしれない。

大企業よりボーナスが高い中小企業の特徴

bonus

中小企業が大手よりボーナスが高いことは珍しくない。中小企業でも優れた営業マンがおり、年収1000万円プレイヤーでボーナス2ヶ月以上貰っている人もいる時代である。そんな時代の中にある大手よりボーナスが多い中小企業の特徴について説明していこう。

基本給を安く設定して歩合給の割合を高く設定している

歩合給の割合は会社によって変わってくる。中でも不動産業界・人材業界・商社・サービス業では中小の方が歩合給の割合を高く設定している。会社自体の人数が少ない分、歩合給の割合を上げやすいのである。「会社の利益の○%歩合給」といった形で自分の数字が明確にわかりやすくして営業マンのモチベーションにしている。大手のように、安定して年功序列で基本給が上がる仕組みとは異なる。中小企業は、基本給は大手より低く設定してあっても歩合給で大手より勝ることができる。

歩合給の中小企業に勤める方の多くは、ボーナスや歩合給によるバックの方にうまみを感じていることが多々ある。「基本給20万円+歩合給40万円」と記載している会社も、ただの釣り案件に見えて実は最低ラインだったりもする。確かに仕事はきついかもしれないが、稼いでいる人はそれ以上稼いでいることが推測できる。

中小企業はボーナスの格差が激しい

頑張った分だけ歩合給に反映されるため、頑張らない方にとってうまみがない。大手では「資格手当」や「家族手当」など福利厚生が充実したところが多い。しかし中小企業は無駄な福利厚生を省き、逆に会社に貢献した社員に対して歩合給の割合を上げている。「数字」「実力主義」が割と露骨なのが特徴。

大手というブランドで契約がとりやすいため歩合給を安くしている

「大手はブランドを売り、中小企業は自分を売る」と言われている。「大手だから安心」と思っているのは何も求職者だけでなく、取引先の企業も同じことを考えている人が多い。全く同じものを買うとき価格が一緒だと大手ブランドを買ってしまうのはそのためである。中小企業でサービスを提供することは難しい。そのため、歩合給に反映させている。

中小企業の中には「こんなに契約取れないだろう」と歩合給の数字を高く設定してぼろ儲けしている営業マンもいる。

中小企業は不祥事の影響を受けにくい

2014年11月に起こった「旭化成建材の欠陥工事」というニュースが全国に広まった。内容は「2007年に完成した横浜のマンションに手抜き工事が発見されマンションが傾いていた」というもの。

この不祥事の結果、株価が大暴落して倒産の危機までに迫った。この影響は旭化成グループ全体に関わり、ボーナスが大幅に減少した。大手は関連会社など幅広く業界を広げたため、全体をみると良い会社でも子会社などの不祥事1つで全体に影響が出てしまう。全く関係ない会社でも関連という理由で責任を負わされる可能性が高い。大手の中の本当に業界トップをいく会社であれば、お金でもみ消すことができるが、そんな会社も大手の中でもごく一部である。

中小企業は少数精鋭

大手で人数が多い分、不祥事を起こす可能性が高いことは仕方がない。またメディアの格好の的になってしまうこともある。その点、中小企業は少数精鋭で行っている会社が多く、大手で役職に付いていた人が大手に転職することも多い。「なんでこんな凄腕社員が中小企業に??」と思う会社もよく見てきた。

大手はポストが空くことがなく役職が付くまで時間がかかる

大手は安定しており、役職の付いた方が辞めにくくポストが開きにくいこともボーナスに影響してくる。同年代で大手と中小企業を比べると、中小企業の方が役職に付いている方が多いだろう。どんな中小企業でも役職が付くと基本給も上がりボーナスに反映されやすい。

中小企業の営業マンは自分が1つの小さな会社

大手では細かなルールが決まっていることが多く、自由にできないことがある。その点、中小企業ではあなたの裁量で色々とできてしまう。中小企業では役職に付くと部下もでき、会社内に自分の会社があるように思えてくる。営業支店の支店長にもなると、営業の仕方なども自分どおりにできてしまう。

「数字が出れば問題ない」という考えが直接受けやすい。またいくら中小企業でも、数字を挙げる社員は手放したくないため、基本給の交渉も許されてくる。中でも常に数字を上げる営業マンは毎年のように自分にノルマを課し、給与の見直しを役員に打診している。

売り続けるものがずっと同じ

大手であれば、関連会社に異動となり全く別のサービスを売る可能性も多い。しかし、中小企業は常に営業先に提供するものが一定である。売れるものは常に売り続けることができる。関連会社がないため、会社1つで専門的に売っている会社が多い。「売れるノウハウ」が見つかれば、営業先や時代に合わせてい試行錯誤することで売り続けられる。中小企業でも生き残っている理由がある。

良い営業マンなら中小企業に転職して歩合給を上げる

良い営業マンであれば、どこの会社にいっても通用する。営業のノウハウ本で言っていることは全てが共通している。

20代で1000万円を実現するためには大手では難しいだろう。求人にウソはついているものはない。本当に自分に自身を持っているなら、中小企業で歩合給を貰い数字が評価として結びつくことを狙うことだ。「何で自分はこんなに数字を上げているのに給料が安いんだ」と思っている方は転職することを視野に入れておこう。大手だろうが中小企業だろうが安定してサービスを売り続けられる保障はない。営業マンの安定が給与にあるなら、安定して数字を評価する会社に転職すべきである。

第二新卒の就職の現状と厳しさ~20代転職のリアルを解説