実力主義の会社に転職するときの注意点~成果しか見られないシビアな世界

デキる営業マンだと若いうちから高い給与をもらうために、実力主義の会社に転職することを考えがちである。確かに結果に対して正当に評価されることは何より魅力的に見えるだろう。雇う企業側としてもデキる営業マンを手放さないように、それなりの待遇を提示してくる。

ただ、あくまで成果を出している方だけの話で、誰にでも良い会社というわけではない。実力主義の会社では、成果を出さない方への対応は酷く、低給与かつ昇進、昇給なんて夢の話になってしまうだろう。

実力主義の会社に転職する前に知っておくべき注意点

実力主義の会社では社内での競争が激しく、成果に対して昇進・昇給・賞与などを明確にすることで、従業員のモチベーションとなっている。

そういった会社には優秀な方が集まる傾向にあるが、実力主義だからこその注意点があるため紹介していこう。

最初は契約社員として雇用されることが多い

いくら良い人材でも企業側としては最初から無期雇用の正社員として雇用するにはリスクが高い。そのため試用期間を設けて契約社員(有期契約)として雇用を結ぶところが多く、その間に成果を上げられるか判断されてしまう。

もちろん成果を上げていなければ、たとえ短期間であろうと契約を切られてしまう。短いと3ヶ月で切られている方がほとんど。「そんな短期間で成果を上げるなんて不可能」と嘆く方もいるが、成果を出すことはもちろんだが、その間に自己改善できるかも見られている。そのため中には成果を上げれない方でも、伸び代があれば、契約を延長されることもある。

ただ基本的に正社員になるには、「独り立ちできる(仕事を任せられる)」と会社側から判断されないとまず無理。せいぜい契約社員としての期間も1年が実力主義の会社での限界となっている。

経験や社歴は選考に関係ない

給与に関しては、経験や社歴を考慮されて決められることはない。選考でも「経験・社歴不問」となっていることが多く、採用幅を広げている。入社してからの実力だけを見られているため、どれだけ経験を積んでいようとも、評価されることはない。また資格に関しても、就く仕事によっては全く効果を持たない。

良い意味に捉えることもできるが、実力主義の会社に転職してもスタートラインは皆同じで、役職が就いていた方でも0からのスタートとなることが多い。

基本給が低く設定されている

実力主義の会社では、歩合給によって給与が左右されるため基本給は低い。むしろ最低賃金ギリギリにしているところもあり、成果が全く上がらないときは、アルバイト並みの給与となることもある。

その状況は正社員になっても続き、成果を上げ続けられる方のみが高い給与を得られるようになっている。そのため若いうちにはバリバリ働いて高い給与を維持できても、年を重ねる毎に辛くなってくる。そのため長期的に考えると、若いうちにその会社で役職に就いていないと、給与や雇用を安定することが厳しい状況になりかねない。

上司が年下である可能性が高い

成果がそのまま昇進に繋がるため、若い方でもチャンスがあるという点では良くても、中途採用される方にとっては上司が年下となるケースも多い。日本の企業では年功序列で昇進しているところが多いため、年下の上司から指示されることに不満を感じてしまう方もいるだろう。

ベンチャーや中小企業には未整備なところが多い

急成長を遂げている企業や少数精鋭で行っている中小企業では、社内環境が整っていないところが多い。特に業務マニュアルに関しては全くなく、営業に関しては独自の方法で行っている方も多い。そのため誰かに教わる環境はなく、自分1人で成果を上げていかなければいけない。

中でもベンチャー企業ほど新事業に取り組む傾向にあり、その度に成果を求められる。また会社の予算もないため、新事業に関しては短期的な成果を求めがちで、上手くいかなかったら、すぐに撤退することも多々ある。移り変わりが激しいため、成果を出すことだけでなく柔軟な対応力も必要になってくる。

成果が出ないとハードワークになる

実力主義の会社では、成果が上がれば何も文句は言われない。そのため仕事をサボっていようが、成果が上がれば問題ない。逆に成果が上がっていないときは、何時間仕事しようと評価されることはない。残業していることや何件も顧客に営業しようとも関係ない。

実力主義の会社に就職したいときこそ転職エージェントに相談

会社として実力主義にすることは何も問題ない。営業職についてはどの企業でも成果だけを見ているところが多い。そもそも日本企業の9割以上が中小企業で成り立っている中、年功序列で上がる企業ほど少なくなってきている。企業としても優秀な人材こそ評価しないと経営が成り立っていかない。いつまで経っても成果を上げられない社員に給与を払う暇もないのが事実。

実力主義の会社に転職する際には、今あるスキルでその会社にどれだけ通用するか自分だけでは判断してはいけない。そういったときこそ転職エージェントのように自分を客観視してくれる存在が大切になってくる。

転職をサポートするプロとしての目線で、その会社であなたの実力が発揮されるかどうか判断してくれる。こういった意見を聞き入れることで、いくら実力主義の会社でも、安心して転職に望むことができるだろう。


リクルートエージェント