新卒1ヶ月・研修中に会社を退職しました。今後に影響はありますか?

新卒1ヶ月・研修中に会社を退職する方は少なくないが、その後の転職に影響するのは間違いない。転職面接では必ず退職理由について問われる。またそのときに絶対に言い訳してはいけない。面接官に対し辞めたことの反省とこれからどうしていきたいかを明確に話すことが重要。

1ヶ月という短期間で辞められては、会社にとって大きな損失になっているはず。会社にとって社員は一人前になるまで利益を生み出すことはない。しかし「若い」ということだけで転職では武器となるため、現実は1ヶ月で退職しても大きなデメリットになることはない。

転職先に求めるものは1つに絞る

転職時には次の転職先に給与・仕事内容・残業などと色々と欲が出てしまうが、欲が出過ぎてしまうと転職先の的が絞られてしまい仕事を見つけるのに時間がかかる。あくまで「自分の立場」を考えて、次の転職先に求めるものを1つに絞るのが得策。

短期間で退職する理由のほとんどは人間関係や労働条件だ。どちらの問題も改善するために転職エージェントへ具体的に相談しておこう。

職種としては営業職が転職しやすく、どこの会社も離職率が高いため、退職者に対しての理解がある。同じ営業職でも新規営業が嫌ならルート営業中心の会社に転職することでも解消される。「営業が嫌!」と感じている方も多いが、ルート営業、新規営業、ラウンダー営業、法人営業、個人営業、反響営業と、いくつも職種が分かれる。特に1ヶ月も経たずに辞めてしまった場合は、その職種の特徴や「仕事」そのものを理解しないままの方が多いと思う。

正直のところ、会社が変われば業種や職種が同じでも、まるで違った仕事になる。職種に対する固定概念を一度捨てて転職活動を進めるのも手段の一つ。

女性であれば「派遣」という選択肢も十分考えられる

「派遣社員」と聞くと、「人間の底辺」「安定しない」「低賃金」というイメージが拭えないが、実態は真逆。つまり、高時給職を探す必要が無い(勝手に見つけてくる)・ワークライフバランスが充実する、といった最高の労働環境なのだ。

確かに日本における男性正社員の場合は、派遣で一生というのは悲しすぎるし現実的ではない。しかし女性の場合で特にこだわりがなければ、下手にOLや成長環境がない事務で雇われるより、派遣で生活していたほう給与が安定するし、結婚や出産を視野に入れた場合は気が楽だろう。現に、妊娠・出産を機に退職した社員が復職する場合は、派遣会社で働き始める方が圧倒的に多く、その恵まれた労働環境に驚く方も多いのだとか。

今では新卒派遣や、期間の定めがない派遣の労働形態(無期雇用派遣)も用意され、どんどん働き方が自由になっている印象を受ける。

参考:派遣ガールズ

退職理由で前職の批判をしない

1ヶ月で退職した以上、あなたは会社の利益とならず大きな損失となっていることだろう。ほとんどの会社で研修やOJTなどで社員育成をしている期間でもある。その期間で辞めた人間が前職の批判をしてはいけない。就職活動中の詰めが甘かったことや企業研究が足りていないことに対して反省すべき。

ただ最近では「ブラック企業」が広く認知されているので、場合によっては前職の労働環境や人間関係について、「批判」ではないが状況説明をしてもいいケースがある。

新卒1ヶ月で辞めたからといってもネガティブにならず「0からの気持ち」という前向きな姿勢を出していこう。「前職の経験を生かして…」といった理由は短期間で退職した方では使えないので、辞めた理由を明確にする。面接官もその理由がわからない限り、「うちで雇っても辞めてしまうのでは」と不安になる。

明確に話して不採用なら、「その会社は自分に合わなかった」と切り替えて次へ進む。

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