営業マンの靴擦れ箇所で最も多いのが「小指」。革が足の形にフィットしておらず、小指の部分に靴が擦れて生じてしまう。この状態は靴が大きくても小さくても、革靴と指との微妙な空間だけでも生じてしまい、足自体の問題・歩き方の問題も考えられる。
特に新品の革靴を購入したばかりの方は参考にしていだきたい。
靴擦れしてしまったら
まずは足の状態を確認し、最適な方法で対処していこう。
【状態1】擦れて赤くなっているが、皮膚は破れてはいない
状態としては初期段階。これ以上擦れないように、患部にキズパワーパッドのようなクッション性の高い絆創膏を貼る。擦れる部分に布やパッドで擦れ防止し、靴下重ね着して応急処置しよう。
【状態2】皮が破けている・剥けている
擦れて皮が破けており、皮膚がむき出しの状態。血染みで革靴を汚さないよう、患部に厚手の絆創膏を貼り、皮膚がむき出しになった状態を乾かさないようにする。オフィス内ではサンダルや替えの革靴に履き替え、足を締め付けないようにする。
考えられる靴擦れの3つ原因
靴擦れの原因は「サイズ感」・「足の形」・「歩き方」の3つに大別される。
サイズ感
大きくても、小さくても靴擦れは起こる。小さくて起こる靴擦れは、小指部分の圧迫によるもの。大きくて起こる靴擦れは、足の摩擦によって生じるもの。特に日本人の足は幅広なので外国製の靴を履いている人は靴擦れしやすい。こだわりが無ければリーガルやスコッチグレインなど、日本製のブランド革靴を履いた方がいい。
足の形
外反母趾や内反小趾、ハンマートゥなど、足の骨の変形が原因で靴擦れを起こすこともある。小指で生じる可能性があるのは、内反小趾やハンマートゥの場合によるもの。
歩き方
体重が片方に偏ってしまい一部に集中して負担がかかるのも靴擦れの原因。小指にできる可能性にあるのが、ガニ股の人に見られる。
靴擦れ防止の靴選びポイント
足は左右でサイズが異なる
左右の足で大きさは微妙に異なる。恐らく靴擦れしている足はいつも決まった足だと思う。この解消法としては、革靴のサイズを大きい方に合わせ、小さい方の靴に中敷きや中綿などを入れて合わせるのが一般的。
スニーカーではリーボックの「PUMP」シリーズなど、バック・トゥ・ザ・フューチャーの靴のように空気圧で足のサイズを合わせられるものも登場。
ただ革靴ではまだ遠い未来かも知れない。
足のつま先と靴の距離感「捨て寸」を確認
この距離感・空間を「捨て寸」といい、1~1.5cm程度の余裕が必要。この捨て寸があることで、心地良い歩行環境・歩きやすさを実現でき、ある程度の足指の自由を持たせることでむくみの改善にも繋がる。
「足にフィットさせる」という意味は、隙間や空間を全くなくすことではない。
新品でもないのに靴擦れが繰り返される原因
新品の靴で、革が硬く馴染んでいない時に靴擦れを起こすことはよくあるが、長い間履いている靴で常に靴擦れを起こすのは、サイズ感が「まるで」合っていない証拠。
ただ、そこまで厳密に靴のサイズを調べて購入している人はおらず、なんだかんだ履けているのが現状ではないだろうか。それは履き続けていることで革が伸縮し、あなたの足に革靴が合わせてくれているから。つまり、長年履き続けて靴が合わないというのは、実はお粗末極まりないこと。また無理に外国製のブランド靴を履いたりすると、足に合わないことが多い。