それダメ!高級革靴を布袋に入れて保管する間違った手入れ

以前、クロケット&ジョーンズの革靴を買った。通販で購入したのだが箱を開けてびっくり、専用の布袋に入れられて届いた。最近の高級革靴はこれが流行りみたいで、そういえば若手社員が「靴は布袋に入れて保管しています!」と話していたが、これはそういうことなのかもしれない。

ただ革靴の性質上、一度履いたり手入れを行ったものを布袋に入れて保管するのは適さない。これは高級感を出すための「化粧袋」であって「保管用」のものではない。意外と多くの方が誤解しているようなのでまとめることにしよう。

高級革靴の保管方法&カンタン手入れ

布袋は保管に使うものではない

革靴を保管する上で一番大事なことは通気性。

大事だから・高いからと、普段の靴とは違って大切に扱いたい気持ちも分かる。しかしその付属の布袋で保管してしまうと、通気性が保たれず、雑菌の繁殖やカビ、湿気の原因となってしまう。高い・安いに限らず、革靴の保管方法に違いはない。高級なものだから袋に詰めなければいけないということは全くないのだ。

場所がなくて箱に入れるのはOK
クローゼットには限りがあり、保管する場所に困った場合は箱に入れて保管する人がいる。もちろん、ベストはクローゼットだが、箱で保管する場合は箱に穴を開けておき少しでも通気性を確保しておくと良い。

保管するクローゼットの配置を考えよう

クローゼットの配置は考えて配置することが大事だ。よく使うからといって取り出しやすい下の方に革靴を保管していないだろうか??

クローゼットの中でも上段は比較的風通しが良い。特にお気に入りの革靴や長持ちさせたい靴は上段で保管するのをおすすめする。下段にはスニーカーなどの布製のカジュアルシューズなどが一般的。雨で濡れた革靴や1日履いた革靴などは一緒に保管せず乾くまで玄関や通気性のいいところで保管しよう。

クローゼットはマメに開放して空気の入れ替えを行おう
クローゼットに入れたからといって安心してはいけない。閉めっぱなしではいくら隙間から空気が入っていても、靴としては物足りない。マメにクローゼットを開けぱなしにして一気に空気を入れ替えて呼吸させてあげよう。

高級な革靴ほど新品時の手入れが重要

高級な革靴に限ったことではないが、店頭に飾られていたり少しでもよく魅せようとツヤを出すためにワックスが塗られているものを見かける。特に新品の革靴を触ったときに、少しヌルっとした感覚があればまさにそれだ。特に、ワックスに関してはいつ塗ったものかわからないこともある。だからこそ、買った際には一度クリーナーなどでワックスを落としてあげることが大事だ。古いワックスやクリームは革靴の傷ませる原因になる。高級な革靴こそ最初の扱いを慎重にしていこう。

コードバンはカビが生えやすい

これは私の行きつけの靴屋のマスターの話になるが、どんな革靴がクリーニングで依頼が多いか聞いたところ、「コードバンが多い」と話していた。

最高級と言われているコードバンの革靴だからこそ、丈夫な作りのため革の中でも締まっていて密度が高い分カビが生えやすいのだとか。高級な革靴を買ったのはいいが、手入れが上手くいかずカビを生えさせてしまうことが多いらしい。

「高い靴を履きたい」という気持ちもわかるが、実は革靴は高くなればなるほど手入れが難しくなる。靴屋のマスターも「身の丈に合ったものを買うほうがよっぽど自分にとっても革靴にとっても楽ですよ。」と話していた。革靴は見栄だけで買ってはいけない。革靴をカビさせてしまったという方は、その革靴のステージには立てていないのかもしれない。