就活用スーツはフォーマルで悪目立ちしない格好だが、内定を貰って内定式に出席するための服装なので、「就活生」と同じスーツでは確かに寂しい。しかし、内定式では社長や役員といった会社の重役、管理部(人事)の方々が参列するので、ビジネスマナーとして失礼のない格好で出席するのが無難。
結論を言うと、就活用のスーツで参加しても、おしゃれに着飾っても、役員や人事の方たちはあなたのことを覚えていないのでそこまで問題にはならない。ただ、会社独自の「色」があるので、それに合わせた着こなしをする必要がある。
例えば金融・不動産・公務員などの「お固い」お仕事の場合、有無を言わさず黒スーツ。逆にファッション・広告・ITなどの会社であれば、それこそ私服に近いジャケパンスタイルでも構わない。郷に入っては郷に従えではないが、内定を貰った会社であるならその会社の風土や雰囲気を理解していると思うので、それに倣えば問題にはならないはず。
内定式の目的
内定式の目的は、企業と就活生の最終確認をすること。つまり、言い方を変えれば「最終面接」。名目上は内定式だが、中には厳しく内定者を見ている方もいる(ほぼ覆らないが…)。
従って、あまりに特異な格好や、ドレッシーなスーツで目立とうとする行為は慎むこと。ただ、そこまで肩肘張らず、むしろフランクに式に臨んだ方が周囲の評価が高まるはず(出世は実力ではなく人当たりとコネで決まる)。
内定式における服装マナー
黒スーツ×白シャツ
最も無難なのはリクルートスーツだが、化繊で作られているものが多いため色味が単調でラインも目立たない。内定式で目立つ必要は無いものの確かに味気ないし、如何にも「就活生」という印象なので私はあまり好きではない。また最近では、ビジネススーツで就活を行う学生も増えているので、リクルートスーツに対する意識も変わりつつある。
黒×白の素材がしっかりしたスーツの方が、見栄えもよく立ち居振る舞いが堂々と見えるため内定式ではおすすめ。
紺スーツ×白シャツ
内定式では紺スーツもOK。しかし着用するのであればストライプや柄があるもの、紺色が薄いものは避けること。
黒に近い紺色で、素材が生きたラインの整うスーツをセレクトする。「おしゃれ」というより「身だしなみ」として日本人はダークブルーがよく似合うので、紺は何も不快感なく着られる。しかし、柄が目立ち、色が青に近付くとそれは「おしゃれ」になってしまうので、もう少し社歴を重ねるまで我慢しよう。
内定式における服装の注意点
革靴は「黒」
スーツはある程度自由で構わないが、革靴だけは「黒」で統一すること。やはり茶革靴を内定式というフォーマルな場で履くのはかなりリスクを伴う。茶革靴に対する認識は、上司や先輩、もっと言うと同じ会社でも部署によってその規定が異なることもある。
革靴の色の規定に関しては会社内部に入ってみないと分からないことがかなり多いので、内定式では「黒」で統一する。
ワイシャツは「白」
リクルート用のツルツルの無地ワイシャツである必要はないが、これも革靴と同様会社や個人によって規定・認識が異なるため「白」で統一するようにしよう。黒シャツ・紺シャツなどの濃い色のシャツは言語道断(ほとんどの企業の服務規程で禁止となっている)。明るい黄色やピンクもNG。100歩譲って明るい青系統のワイシャツだろうか。ボタンダウンのシャツは全く問題ない。
どちらにしろ色付きのワイシャツを着用するにはリスクを伴うため十分注意するように。
内定式は就活用スーツでなくても問題なし!しかしマナーを守ろう
内定式は10月1日に行われるのが通例。最近は就活時期が後立押しになっているため、内定式もずれ込んでいるが、遅くとも年内に行われることが多い。
何が言いたいかというと、例えば通例通り10月1日に内定式を行ったとしても、そこから入社まで約半年間もあり、正直役員の方々は新入社員(予定者)らの顔と名前を入社まで覚えていられない(むしろ覚える気などあの方たちにはない)。
またそのスーツは入社後、嫌となるほど着ることになるし、実際に着て仕事をしている方たちを目の前にしているので、相当奇抜なスーツや組み合わせで着用していないと悪目立ちすることもないのだ。これが社員100名以下の中小企業ならまた違うかもしれないが、ここにまとめた内容と、一般常識・マナーをわきまえた服装であれば全く問題になることはない。