新卒1年目で結婚するのは早すぎる?決断する前に確認すべきこと

学生時代から付き合っていた恋人と社会人になってすぐに結婚することは特に珍しいことでもない。しかし20代で結婚している男性は非常に少数で、日本の初婚年齢の平均も約30歳と後退気味なのが現実(厚生労働省:平均初婚年齢)。

新卒1年目に結婚することが悪いわけではないが、新卒1年目が故にあるメリット・デメリットを確認しておく必要がある。

新卒1年目で結婚するメリット

社会的なステータスが上がる

日本では「既婚者」であるだけで社会的なステータスが上がる謎の国。奥さんがいる・家庭があるというだけで、周りからも一目置かれる存在になり、会社や上司からもそれを口実とした昇進・昇給・手当を施すところも少なくない。特に1年目で結婚しているとなると、仕事への熱意や、取り組む姿勢をその背景からより伺えやすくなり、実績が給与や形として反映されやすい。

もちろん実績が伴わなかったり、いわゆる「仕事ができない」というレッテルを貼られると全く逆の効果となる。

生活費を抑えることができる

この世で最も浪費が激しい生き方というのは「一人暮らし」だと言われている。例えば、一人暮らしの光熱費と二人暮らしの光熱費を比較すると、単純に二倍にはならない。携帯料金や交通費など一人ひとりにかかる料金は例外だが、電気代・食費・家賃などは二人以上で生活する共同生活において最も圧縮できる費用なのだ。

確かに結婚当初にかかる初期費用はかなり大きく嵩むが、生活が軌道に乗ればかなり節約に適した生き方になる。また稼いだお金は家庭を作ることで自分だけのものではなくなり、良い意味でも悪い意味でも自由に使うことができなくなるため無駄使いも減り、将来のためにたくさんのお金を残すことができる。

新卒1年目で結婚するデメリット

初期費用がかかる

結婚式を挙げる際の平均費用は約350万円(ゼクシィ)。これは新卒1年目の平均年収を大きく上回るため、この金額を自分で全て用意するのは簡単なことではない。また新生活を始めるための引越し費用・家具家財・家賃(仲介手数料・敷金礼金)や、目に見えにくい「時間」という浪費(結婚に伴う各種契約手続きは非常に手間)も無視できない。

おまけに新卒1年目で覚えることがたくさんある中で、こうした手間や出ていくお金を目にするとストレスも嵩んでいくことだろう。ただ、結婚式については式場準備や手配などですぐに行うことはないので、仕事や生活、資金的なものも含めて落ち着いた日取りを計画しよう。

地方に転勤になるリスクが高い

多くの会社は「既婚者」に対し非常に好意的な印象がある。というのも、社員が結婚してくれると会社を辞めるリスクが減少するため(女性を除く)。家庭を持ったり、家を購入したり、子供が産まれたりすると、当事者は「守り」の姿勢になり自分のための行動をできなくなる。

家族のため、家のローンを払うため、子供のために働くので、「自分の」スキルアップや趣味などを犠牲にせざるを得ない。そういった社員の心理を会社は十分に理解しているので、「転勤」という残酷な決断を下すのが慣例。

例えばこれが独身の社員であれば、転勤を命じられて辞表を提出されるリスクが会社にあるが、家庭を持った社員であればそのリスクはかなり低い。なぜなら「守るもの」があるから。

新卒1年目というと、同期の中で1~2人は地方勤務になる人間がいると思うが、対象になるのは既婚者であることがほとんど。なお、全国転勤がある会社では「家を買う」とほぼ確実に(遅くとも2~3年目以降)地方勤務となる。