雨で濡れてしまったスーツの乾かし方とアフターケア方法まとめ

スーツが雨で濡れると「早く乾かさないと」と思い、タオルで拭き取ったりドライヤーをかけたり、今できることをしようと対処すると思うが実はその対応は間違い。

スーツは先に自然乾燥させることが大切だ。スーツの生地は水に弱く、傷みやすい状態になっている。その状態で手を加えると、余計に生地を傷めてしまう。そのため、家に着いてまず行うべきことは、スーツをハンガーにかけ換気の効く場所で置いておくこと。その他の注意点は以下。

  1. スーツの濡れ具合を確認
    表面だけ濡れているなら2日はかかるが、中まで水が染み込んでいるなら3日以上かかる。
  2. スーツが乾くまで手を加えない
    スーツの生地は、濡れている状態で手を加えることが最も傷を付けやすくしてしまうため、乾くまでは放置。
  3. ウール100%のスーツは水に弱い
    スーツに使われる生地の中でもウールは特に水に弱く、雨で傷みやすい。梅雨の時期は、なるべく雨用としてポリエステルのスーツを用意しておこう。

できるだけ早くスーツを乾かす方法

染み込む前にタオルで水滴をはたき落とす

雨で濡れて帰ったあとは、スーツをすぐにハンガーにかけて、表面に浮いている水滴だけでもはたき落とす。染み込む前の水滴であれば手入れしてOK。しかしスーツに染み込んだ雨を無理に拭き取ろうとすると、タオルの摩擦で生地が傷んでしまう。

ジャケットをハンガーにかけるときはバスタオルを下にする

水滴をはたき落とした後は自然乾燥。早く乾かすためにも、バスタオルの上からジャケットをハンガーにかけておこう。乾いたバスタオルが、湿気を吸い込んでくれる。

除湿シートを横に並べて干す
無理にスーツへ染み込んだ雨を拭き取ることはできない。そのため濡れたスーツの横に除湿シートを並べて干すことで、さらに乾きが早くなる。

パンツはハンガーを2つ使って干す

パンツは丈が長く、バスタオルをかけてもお尻部分しか乾かすことができない。そのため、早く乾かすためにハンガーを2つ使い、前と後ろを別々のハンガーで留めて干しておこう。そうすることで足を通す部分に隙間ができ、風通しを良くし、乾きが早くなる。

スーツの中まで雨が染み込んだときは乾いてからスチームアイロン

ウールのように天然毛でできたスーツは濡れた後にニオイが残りやすい。スーツが雨で濡れた後に独特なニオイがしたら、乾いた後にスチームアイロンでニオイを除去しないといけない。スーツが濡れている状態でスチームアイロンをかけると、余計に生地を傷めるため、乾くのを待ってからにしよう。

パンツの泥はね汚れは乾いてからブラシで落とす

泥はね汚れを早く落としたいと思っても、スーツが濡れている状態で拭き取ると、生地の奥まで汚れが染み付いてしまう。そのため乾くのを待ち、泥はね汚れが浮いてきたらブラシで軽く落とす。

仕上げに撥水スプレーで雨予防

仕上げに衣類用の撥水スプレーを拭き掛けて、雨に濡れにくく加工しておく。撥水スプレーをすることで雨予防だけではなく、汚れにくくもなる。撥水効果はずっと続かないため、2週間に1回はスーツに撥水スプレーを拭き掛けておこう。

ポリエステルを混紡しているスーツは雨に強い

ウール100%のスーツが多い中、ポリエステルを混紡した水に強いスーツもある。またポリエステル100%の洗濯機で洗えるスーツも登場している。ポリエステルの生地でできたスーツは、価格もウールより安いものが多く、雨用に1つ用意しておくことも良い。ただ人工素材は静電気を起こしやすく、埃がつきやすいという欠点もあることを理解しておこう。