私が若いころの話だが、同期の事務の人から言われた一言がグサッときた言葉があった。それが、
「営業の人って良いですよねぇ~時間が自由に使えて…」
まさに私がサボっているかのような言い方であった。ただ、サボっているように周りから見られては自分がいかに仕事ができて営業数字が上がっていても印象は変わらない。確かに「数字が上がれば良い」と自分のことだけしか考えていない人にはよくありがちなことだ。しかし、会社は周りの協力があってこそ組織として動いている。特にそのことに気付いたのは、上に立つことになって働き始めたときに感じたことだ。では、なぜ若いときは考えることができていなかったんだろうと、その原因について考察・対策法を考えてみる。
サボってしまう原因・その対策
なんでも、原因は考えられる。仕事を一生懸命やろうと思っていても、人の集中力は90分も持たない。言い訳っぽく聞こえるが、ほとんどの営業マンがそれを思っていることだろう。
ケース1 昼食後
一番、集中力が切れるタイミングで、事務・営業問わず食後は非常に眠くなりがちである。そんなときにサボる人は多いことだ。
対策方法1:食後にアポイントを入れておく
私がよくやっていたことだが、13時30分~14時の間で顧客とのアポイントを入れておくことで嫌でも集中しないいけないシチュエーションを作り出す。
対策方法2:食後は外に出て空気を吸う
アポイントが取れなかったときに使うのだが、外の空気を吸ってくるだけでも眠気を覚ましリフレッシュできる。
対策方法3:仮眠をとる
「眠かったら寝れば良い」と私は思う。ウトウトされてミスされるぐらいならどこかで仮眠してもらった方が効果的だ。とある大手のシステムエンジニアの知人が話していたのだが、そこの会社では週1回にマッサージをうけることができるとのこと。正確を求めるために、疲労をとってもらうためとのことだ。他にも15分の仮眠時間があると言っていた。脳科学の研究でも15分~20分の仮眠は疲労回復に効果があると言われている。
ケース2 アポイントがなくなった・早く終わったとき
顧客を持ち、既存周りをする際に自分で予定を立てて行動するようになると、ついサボってしまう。営業マンの平均として一回のアポイントに平均1時間ほど時間をとることが多い。外出する際に、自分の行動予定に往復の移動時間も考えて帰社予定を記入する。しかし、アポイントがなくなると1時間丸々予定に穴が空いてしまいサボりたくなってしまう。また、早く終わったときも同じである。
対策方法1:すぐに会社へ戻る
アポイントが潰れることなんて多々あるが、その度にサボっていては自分のためにはならない。素直に会社に戻り別の顧客とのアポイントをとるために仕事することだ。
ハッキリ言えることは、上司は意外にもサボり方やサボっていることに敏感だということ。自分も若いころにやっていたからこそ知っている。アポイントが潰れたことを言わず、サボってきてもバレないと思っているのは自分だけである。
対策方法2:新規顧客への飛び込みor近くの既存顧客への飛び込み訪問
私がアポイントが潰れたときの対処法でよくやることだが、アポイント先の近辺の既存顧客や新たに開拓できそうな企業をピックアップしていくことだ。せっかく会社の経費で移動して時間も使っているのだから無駄にはできない。既存顧客であれば「近くを通ったので寄りました」と言えば顔を出すことに嫌がる人はいないだろう。また、万が一帰社時間が遅れても飛び込みで営業してきたものに文句をいう上司はいない。
ケース3 もうすぐノルマを達成しそう
数字を追う営業マンだからこそありがちなことだが、ノルマが達成してしまうとホッとしてしまい、ついサボりがちになる。しかし私の経験則からして、ノルマを達成してただけで上になった者は少ない。ノルマを常に達成し続けるだけでなく、ノルマ以外の+αで上司はあなたを見ているのだ。
対策方法1:目標を上げる
そもそもの目標が低すぎる可能性が上げられる。今の自分の力量を考えて可能であれば引き上げよう。
対策方法2:自分を客観視する
ノルマが達成できたのであれば、それはそれで自分を褒め称えても良いと私は思う。
だからこそ、「なぜできたのか?もっとこうすれば良かった?」とその達成の根拠を探してみることだ。自分を客観視できる時間でもある。
対策方法3:他の人の仕事を手伝う
「デキる営業マン」だからこそ、社内営業もひとつのサボり癖を直す原因にもなる。サボる程暇な時間があればその時間は他人のために使うことでグッと周りの評価は変わることだろう。また、上司になればわかるのだが、上司に自分の時間なんてないことに気づく。
サボっていると感じないことが一番大事
一日中仕事をすることなんて大変なことだと私は思う。だからこそ息抜きが大事である。ただ「息抜き」を「サボっている」とは思ってほしくない。逆にそうやってメリハリをもって仕事をしている人ほど営業数字が付いてくるものだ。
他人からサボっているように見られてはあなたの社内営業不足である。上司になってわかるのは、常に考えて行動することの重要さである。社内が忙しいときに休憩に出たり、人が困っているときに楽をしていては「デキる営業マン」としては程遠い。