「最近の若いやつは・・・」という書き出しはしたくないが、最近の若い男性社員のビジネススーツの着こなしは、上司としては見過ごせない部分がある。
若いときはスーツの着こなしや外見ばかりを気にして、雑誌のようなアメリカンなスタイルやモデルさんのような格好に憧れる人が多い。しかし、ここは日本でありあなたはモデルではなく営業マンである。そんな格好で会社に来た日には「常識知らずのフールマン」として私が裏の別室へ呼び込むことだろう。
ビジネスでタブーなスタイルまとめ
ネクタイを派手にオシャレに
スーツが、黒・ネイビーと限られた色しか着ることのでできない会社でよく若者に見られるのが、「ネクタイだけでもオシャレにしていこう」と思うことだ。ピンクや赤といったネクタイはオシャレに見えるが、色目としては合わせづらく派手に見えてしまう可能性がある。また、派手目な柄も合わせづらい。
スリムタイ・ナロータイをしめる
ネクタイの平均的太さは9㎝程だ。それに対してナロータイは6㎝と30%も細くなっている。明らかに細く、見た目の印象を変える。
「雑誌ではよく見かけるのになぜ?」と思うかもしれない。海外では確かに流行しており、日本でも外資系の企業では取り入れているところもあるからだ。
ネクタイは、身につけている中でスーツの次に存在感がある箇所。そんなネクタイの印象でカジュアルっぽさが強くなり、相手に悪い印象を与える。
先の尖った革靴
先の尖った革靴をロングノーズと言われている。そこらの安っぽいホストが履いているやつだ。足が大きくみえたり、細身でシルエットがシュッとなる。就活本にも書いてあるように「就活中は履かないように」とあるが、それは仕事を始めても同じことである。捨て寸の長い靴は無駄にシワができてしまい、格好が悪く汚らしい。
ネクタイを緩く締める
電車の中でよく見かけるが、全くもって格好のいいものではない。就業中はもちろん、出勤・退社後もネクタイはきちんと締める。どこでお客さんに合うか分からないし、社章バッジを身につけなければいけない会社は特に注意。常に会社の看板を背負っている、見られているという意識を持っておくこと。
第一ボタンを外してネクタイを締める
首が太い男性に多く、肩幅のサイズはあっているのに第一ボタンが閉まらない。「ネクタイを閉めればわからないからいいか」って思っている人がいるが良くはない。何のためにたくさんの種類やサイズのYシャツが存在しているのか、しっかりと自分のサイズにあったものを着て第一ボタンまで締めることだ。
ピチピチのジャケット・シャツ
シャツやスーツはサイズ感が大事と言われているが、お尻が出るほどタイトなスーツや、筋肉を誇張したようなシャツは、カジュアルさよりも暑苦しさがでてしまいNG。わからないのであれば周りの人のサイズ感を見てほしい。そんなタイトに着こなしている人は職場にいるだろうか。
就活スーツ
新卒のまま就活のブラックスーツで出勤する社員がいるが、さすがに社会人になったら卒業した方が良い。「絶対ダメ」というわけではないが、いつまでも就活スーツだとお客さまに不安を与えてしまい、いかにも「新人です」という印象を植え付けてしまう。また就活スーツはビジネススーツと区別するため、繊維や縫合の仕方が全く異なる。ネイビーやグレーといったスーツの方が印象も良く、ビジネスシーンではスタンダードの格好になっている。
全体的に柄が多い
ストライプのスーツ・チェックのシャツ・ドット柄のネクタイ、見ただけで目がチカチカしてくる。オシャレにもならないし、相手に与える印象も悪い。最高でも柄は2つまでに抑える。1ポイントで柄がある方が目を引いてオシャレな印象を与える。
葬式のようなモノトーンカラー
就活スーツも葬式のようなイメージを与えてしまうが、単純なモノトーン調の色合いもNG。
ボタンダウンのYシャツは会社による
ボタンダウンのYシャツは会社によってNGになることもあるので注意しよう。カジュアルの印象が非常に強く出てしまう。
革靴は同じものを連続して履くことは傷みの原因とされている。これはスーツに関しても同じ。見た目の印象の8割を占めるスーツはキレイな形を維持することが大事である。革靴と一緒にスーツも一日着たら1~2日休ませることが必要だ。スーツも最低3着は必要になってくる。
スーツの手入れ方法
スーツの痛む原因は汗・皮脂・外気・ホコリ・砂・土・タバコなどの汚れ。最近では「洗えるスーツ」というのも登場しているが、日々のメンテナンスとしては、お湯で湿らせたタオルで汗が付いたところに押し当てたり、全体的に汚れを落としながら拭き取ったりする程度で構わない。ヒジや背中といった擦れてしまうテカる部分にはベンジンを付けることでキレイになる。
少なくとも四半期に1回、きちんとメンテナンスしたい方は月に1回クリーニングに出して整えると長持ちする。
格好は第一印象の全て
いくら顔が良くても、格好がダサかったり・汚かったりするとそっちに目がいってしまう。想像してほしい、「汚い格好のイケメン」と「キレイで整った格好のブサイク」がいて、どちらも営業スキルが一緒なら後者を選ぶだろう。流行に乗ることも大事かもしれないが営業マンである以上は常識の範囲内にしてほしい。個性を出した格好はモデル世界だけで構わない。営業マンは結果やスキルで個性を存分に発揮してほしいものだ。