飲食やショップ店員などの接客業、また意外にも教師なんかもそうだが【立ちっぱなし】の仕事というのは、どうしても足のむくみや痛みがつきもの。
人間の全体重を支える足にかかる負担が多く・長ければやはり悲鳴が上がるもの。そしてそれを支える土台=靴についておろそかに考えていると痛い目を見てしまう。今回は立ち仕事に従事している方に向けた、足が痛くなってしまう原因と、改善方法としての「疲れない革靴」を紹介していこうと思う。
足が痛くなる原因と改善方法
靴のサイズ感が合っていない
靴が小さい場合や、形が足とフィットしていない場合に痛みを伴いやすい。足底に余計な力が加わり圧迫されて足の疲労を促進させる。
インソールを使いクッション性の強化を図る。あるいは元からクッション性の高い靴を選ぶ。「接客用」や「長時間の立ち仕事用」といった靴は無いため、インソールで補強するのが一般的。
足首の柔軟性不足
足首が凝っていると痛みが蓄積し、捻挫を伴ったり疲労感を感じやすくなる。歩く度に足首の関節は使われるため、関節が堅いと着地する際や蹴り出す際に衝撃の吸収が悪くなり足裏の負担に繋がる。
足首を回し関節の凝りを取りのぞく。足をブラブラ動かすだけでも効果がある。休憩中などには手を使ってほぐすことで柔軟性を取り戻す。捻挫や思わぬ怪我の予防にもなる。
偏平足
生まれつき足のアーチがない人や、怪我による筋力低下で扁平足になる人がいる。アーチがないと、足の衝撃を緩和する役割がなくなり足裏全体に負担がかかり炎症を起こしてしまう。
土踏まずの部分が他のものに比べて厚いものを選ぶことで、擬似的にアーチを作り出すことができる。
肥満体質・脆弱体質
体重が重い人ほど、足の負担は大きい。人は歩くとき一歩に体重の1.2倍の負荷がかかる。走る場合だと3倍以上の負荷が足にかかる。また体が弱く脆弱体質な人も、それを支える筋力が無いと足が自立できず、足首や関節に負担がかかってしまう。
食生活の改善と適度な運動。減量に成功しても、筋力・脚力を付けないと意味がないため、食事制限などは無理してするべきではない。
痛み・むくみの原因の9割以上が「靴」にある
足を痛める最も大きな原因は「靴」であることが多い。忙しさのあまり毎日同じ靴を履いたり、ほぼ素足のような感覚の使い古した靴を履いてはいないだろうか?
足に合わない靴や、既に機能性を失った「死んだ靴」を履いていると必要以上の負担がかかり足の痛みの原因になる。私も営業マン時代は1日に10~20件の取引先をほぼノンストップで毎日走り回ったが、その時大事にしていたことは靴のローテーションだった。
人間の体は「連勤」が可能だが、革靴に関して言えば「連勤」は不可。休ませることが革靴と、自分の足の長持ちに繋がるのだ。実際に営業時代、若かったこともあるが、足の痛みやむくみでそこまで悩むことはなかった。